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- PDCAサイクルとは
計画から実行、改善までを1つのサイクルとして、繰り返し行う論理的な手法です。
P(計画)、D(実行)、C(評価)、A(改善)の頭文字を取って、PDCAと呼んでいます。
製造現場での品質向上を目的に生まれましたが、今では営業マンの成績向上やコンサルタントの方が利益改善や組織改善の提案にPDCAサイクルを使うことも多いです。
- 利用できる用途
・営業成績を上げる。売上を伸ばす。利益を伸ばす。
・品質を向上する。
・業務の効率化を図る。組織目標を達成させる。
- PDCAサイクルの課題・問題点
1)営業活動に使う場合にはP(計画)から始めるのではなくC(評価・現状分析)から始める方が良いと説く専門家もいます。業種・業界ごとに使い方が異なることもあり、PDCAサイクルの1日セミナーを受講して自身の企業スタイルにあった具体的な使い方を学ぶか、専門のコンサルタントに依頼する企業もあると思います。
2)コンサル自身がPDCAサイクルを使っているかというと、契約企業からは早く結果を出すことを求められることから、時間をかけて評価・改善をしていれば契約を打ち切られてしまうリスクがあります。
そのため「調査、評価、改善策の実行」という3段階で素早く結果を出すことを目的にPDCAサイクルを使わないとも言われています。
3)新規事業であれば計画時点で想定していなかった事態が起きることが多く、計画通りに行くケースが少ないでしょう。またコロナウイルスによる事業の不確実性が高い状況では、進めてから軌道修正を素早く繰り返す企業の方が生き残れると思います。
- 快速PDCAとは
アフターコロナ時代に素早く行動し、結果を出す。
従業員の仕事への満足度も高くなることが期待できる新しい業務手法として提案した株式会社ハピエルの代表取締役を務める著者が提唱する新しい手法「快速PDCA」とは?
著者の手法は「考えすぎないで、素早く動く」
結果が出れば、さらに進める。
失敗すれば、その方法はやめるか、改善して新しい方法で進める。
やっていて楽しいので、仕事中だけでなくプライベートの時間でも仕事のアイデアを自然に考えてしまう。
そのように「快 = こころよい。気持ちがいい」状態で仕事を行い「速 = 素早く」スピーディーに結果を出す。
素早く結論を出すので、失敗しても少ない予算で済むから、新しいプロジェクトをすぐに始められる。
このような繰り返しで、専任の営業マンがいなくても毎月契約件数を伸ばすことに成功し、営業コストを下げながら売上を伸ばしています。
また顧客数が増えると増員するカスタマーサービススタッフについても教育の効率化を集客と合わせて行える仕組みを作り人件費削減が行えたのも「快速PDCA」のおかげでしょう。
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【ご注意】本書に向かないタイプの方がいます。
「考え抜いてから行動できる人」です。
本書は、行動しない人(行動できない人)。考え込んで行動できない人。考えずに行動して結果がでない人に向けて書かれています。
- PDCAサイクルが推奨される社会的な理由
1987年に一貫した製品・サービスを提供し、顧客満足を向上させるためのマネジメントシステム規格として国際標準化機構が作成したISO規格が日本に入ってきました。
ISO9001(品質マネジメントシステム)は組織におけるルール作り、実行するための手順、権限などを明確にし、実際に正しく行われているかJQA(一般財団法人日本品質保証機構)が定期的に審査を行い、企業や事業所にISO9001の認証・更新を行っています。
ISO9001やISO14001(環境マネジメントシステム)の中にPDCAサイクルを組織活動に生かすという概念が入っているためISOを取得していない企業にもPDCAサイクルを使うと良いという考えが1990年代から浸透してきました。
しかしISOの内部監査員は、ISO9001の手法を定期的にセミナー受講によりスキルアップをするなど教育を適切に受講することで正しく使えるようになります。
エッセンスの部分を理解していないとPDCAサイクルを使っても成果を挙げられないことでしょう。
- PDCAサイクルが古い、使えないと言われる理由
PDCAサイクルの概念は
P(計画)→D(実行)→C(評価)→A(改善)を繰り返すとして簡単に紹介されています。
しかし、計画の立て方を正しく理解せずにPDCAサイクルを使っている人も多いでしょう。
計画(Plan)は、
・目標値の設定
・目標を達成するための具体的な行動計画の作成
を行う必要があります。
目標を立てるだけで、なんとなく行動する人も多いのではないでしょうか?
また行動計画を立てる場合でも5W2Hの要素が抜けている人もいるでしょう。
・誰が(Who)
・いつ(When)
・どこで(Where)
・何を(What)
・なぜ(Why)
・どのように(How)
・いくらで(How much)
これらの項目が計画に入っていないと正しい行動(実行)ができません。
そのためC(評価)がCheakチェックだから行動したか確認すればよいという勘違いにつながり、なんだかうまくいかなかったので次はうまくいくように改善したいと思っても
改善できずに行き詰まる人も多いと思います。
■目標の立て方
半年経過後、今より売上を20%伸ばす
のように目標達成時期と具体的な数値を決めます。
■失敗する理由
次のような理由からPDCAサイクルを使ったプロジェクトとが失敗するケースも多いと思います。
・上からの目標が実現困難な目標値のため、無理な計画を立てる必要がある
・行動するモチベーションが下がってしまい結果がでない
・始める前に、現状を数値として把握していないため、結果が出ても成果が出ているのか分からない。計画に問題があれば下がっている可能性もあるが把握できない。
・PDCAサイクルは、繰り返し行う必要がありますが、1回計画を立てて改善するとそこで終わってしまい改善活動が一時的なものとなってしまう。
新しいプロジェクトメンバーが同じような検討を行い、同じような計画を立て実行する場合、労働生産性が悪くなる。
・目標の立て方が間違っているため、結果が出ない
(間違い例:顧客訪問回数を月10件から月30件に増やす)
これだと成約する見込みが低い顧客でも訪問だけすれば目標達成となってしまいます。
目標は達成したのに売上が伸びない結果になる可能性もあります。
目標は売上を●%伸ばす。そのために顧客の数を増やすのか、1回あたりの販売単価や販売額を増やすのか?購入頻度を増やすのか。どの方法が一番効果的か考える必要があると思います。
- 結果ありきで失敗
大企業の場合、部長や支店長など役職者にプレゼンを行いプロジェクトを行う過程を報告し、結果が出る最終報告をすることで昇給や昇進に繋がるケースも多いでしょう。
実際に会社へ貢献した売上・利益よりもプロジェクトの面白さやストーリーの組み立ての分かりやすさ。経営陣が面白い人物だと思うことが昇進に役立つケースもありますね。
論理的で多くのデータ分析を求める経営者へプレゼンする場合「計画」の段階で数多くのデータを集め、行動計画を立てる根拠を日常的にあなたの業務に関わっていない会社上層部へ論理的伝える必要がありますね。
そのため不必要なデータ収集に組織の多くのメンバーを巻き込み、労働生産性を下げてしまうケースもあると思います。
またプレゼンが計画段階。途中経過報告。最終報告の3回ある場合、最終報告する時のストーリーを考える人も多いでしょう。その場合、最後のプレゼンでの見栄えや報告のしやすさから逆算して1回目のプレゼン資料を作る人もいるでしょう。
そうなると、ストーリーに沿った恣意的なデータ収集を行うケースやPDCAサイクルを使わなくても行動するつもりだったことを、PDCAサイクルの活動として使うために無駄なデータ収集やプレゼン資料を作成する時間が生じていると思います。
著者はこれが大企業の労働生産性が上がらない理由の1つだと感じていました。
- 「考えない力」快速PDCA 自然に行動力が高まる11の秘訣! 悪魔と恐怖心に負けない5つの魔法 出版について
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- 著者について
元内 康博
兵庫県神戸市生まれ。世界的な技術力の高さを誇る大企業に23年間務めた後、ベンチャー企業へ転職。
マーケティング・営業を担当した後、2019年6月に株式会社ハピエルを創業。代表取締役に就任
テーマパークメディア ハピエルの編集長も務める。
ハピエルのURL : https://happyell.com/
大好きなUSJ、ディズニーランド、ディズニーシーへ遊びに行って、思いっきり楽しむことがライフワークの1つとなっている。
著者のコラムNote: https://note.com/themepark
kindleでの出版は2020年4月に「わくわくを副業に変える鍵」に続き2冊目。
- 株式会社ハピエルについて
■会社概要
商号 : 株式会社ハピエル
代表者 : 代表取締役 元内 康博
所在地 : 〒651-0086 兵庫県神戸市中央区磯上通8丁目1-29
設立 : 2019年6月
事業内容 : ポータルサイト運営
資本金 : 100万円
URL :https://happyell.jp/
"サイクル" - Google ニュース
June 28, 2020 at 05:19PM
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