Opensignalは4月16日、モバイルネットワークエクスペリエンスに関する調査報告書を公開した。それに合わせ、同日にプレス向けの説明会を開催した。
同社では、世界中で1億台以上のデバイスから毎日収集された数十億の測定値を使用して、ワイヤレス業界で最大の規模と頻度で全世界のモバイルネットワークエクスペリエンスを分析している。今回の調査報告では、日本国内の主要モバイルキャリアについてさまざまな指標で評価が行われているほか、昨今の新型コロナウイルスの世界的流行がモバイルネットワークに対して与えた影響についても考察されている。
同社は、実際のロケーションや利用場所におけるユーザー端末のトラフィックデータを活用して分析しているといい、ユーザーが実際に体感するであろうリアルなパフォーマンスについての知見が得られると期待できる。それだけに調査結果の公正さが維持されていることが極めて重要となることから「標準的手法に従った独立な編集レポート」「スポンサー提供資金が一切無いレポート」を公表している。独立性が特に重要視されていることが分かる。
今回のレポートに関して説明した同社 分析担当バイス・プレジデントのIan Fogg氏は、同社のデータ収集や分析の対象が3G時代の「スピードおよび遅延(Speed&Latency)」から始まり、4G時代には「4G利用率(Availability)」や「ビデオ体感(Video Experience)」「音声体感(Voice App Experience)」と段階的に追加され、5G時代を迎える現在は「ゲーム体感(Games Experience)」が加わるなど、モバイルネットワークの用途が拡大するのに合わせてより多くの指標で分析・評価を行うようになった経緯を紹介した。
続いて、国内の主要モバイル3キャリア(NTTドコモ、au、SoftBank)について、7つの指標についてそれぞれ最も優秀とされるキャリアを公表した。具体的には、「ビデオ/ユーザー体感」ではソフトバンク、「音声アプリに対するユーザー体感」ではNTTドコモとソフトバンク、「ダウンロード速度に対するユーザー体感」と「アップロード速度に対するユーザー体感」はNTTドコモ、「遅延時間に対するユーザー体感」はソフトバンク、「4G利用率」はau、「4Gカバレッジ・ユーザー体感」はNTTドコモ――、がそれぞれ勝者として選定されている。なお、「4G利用率」は接続時間に基づく評価で、「4Gカバレッジ・ユーザー体感」は地理的なカバレッジに関する評価だという。
このほか、昨今の新型コロナウイルスの流行がモバイルネットワークに与えた影響として、同社の分析では世界のさまざまな国・地域でロックダウン(都市封鎖)や外出自粛が要請された結果として「Wi-Fi接続時間の増加傾向」が見られるという。また、多くの国で4Gネットワークの速度低下が見られるといい、これは危機的状況においてモバイルネットワークの重要性が高まっており、利用が増えていることが背景にあると見られる。ただし、日本においては現状特にパフォーマンス低下は起きていないという。
新型コロナウイルスの世界的流行を受けて、人々のこれまでの行動様式が激変する事態となっている。今回のレポートでは特に言及はされていないものの、感染者の行動を追跡するためにモバイルキャリアが持っている情報を活用して感染リスクの高い場所をピンポイントで特定するような取り組みも中国や台湾で実績を挙げているという話もあり、モバイルネットワークに関するデータ分析に改めて注目が集まる状況が出来つつあると見て良さそうだ。
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April 17, 2020 at 08:00AM
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オープンシグナル、国内主要3キャリアのモバイル体験を評価 - ZDNet Japan
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