静岡・磐田東高野球部の二俣翔一捕手(3年)が、大暴れした。浜松修学舎高との練習試合に「1番・捕手」で先発出場し、初回に2打席連続本塁打。6打数6安打9打点、サイクル安打のおまけつきで存在感を発揮した。

「自分が打てば、チームが流れに乗れると思ったので、1本目(の本塁打)は狙っていました」。

目標とする西武森友哉捕手(24)のように「打てる捕手」を目指し、冬に振り込んできた。その成果を十二分に発揮する活躍に、視察した日本ハム熊崎誠也スカウトは「以前は、肩の強さが目立つだけだったが、バットを振れる力がついてきた」と評価した。

この日は打線もつながり、31安打36得点。二俣は、常に先の塁を狙う姿勢がチームに浸透してきたことに手応えを得ている。それでも「まだ改善するところはある。完璧ということはないので、何が起こるか分からない夏に向け、もっと緊張感を持ってやっていきたい」と課題を挙げた。

大勝したが、気の緩みはない。「どの試合も公式戦のつもりでやっている」と強調。練習試合でも勝利にこだわる。「1つ1つのプレーが大切。夏まで、無駄なく過ごしていきたい」と言葉に力を込めていた。【河合萌彦】