12月14日午後、北朝鮮の国防科学院は「西海衛星発射場で13日22時41分から48分まで重大実験がまたもや行われた」と発表しました。「戦略的核戦争抑止力をいっそう強化する」ともあり、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に関連した試験であると見られています。
1週間前の12月7日に同じ東倉里の西海衛星発射場で行われた「重大実験」と同様にまだ映像など詳しい情報は発表されていませんが、今回は7分間という具体的な時間が言及されています。これをロケット燃焼時間だとするならば、固体燃料は有り得ず液体燃料ロケットエンジンの試験だったとほぼ断定できます。
液体燃料ICBMは二段式が一般的で、その第一段の燃焼時間は2分間くらいになります。そして液体燃料の地上試験設備はタンクの容量を自由に増やせるので、燃焼時間を長めにした耐久試験を容易に行えます。しかし固体燃料ではそうは行きません。7分間も燃焼する固体ロケットモーターを作ろうとしたらあまりにも太く巨大な代物になってしまい、実戦用ICBMとは別物になってしまいます。ちなみにアメリカの固体燃料三段式ICBM「ミニットマン」の第一段の燃焼時間は1分間です。
北朝鮮が東倉里で実験しているロケットエンジンは液体燃料式ICBMの火星15号ないし火星14号の改良型か、あるいは液体燃料式で全くの新型が用意されている可能性があります。
2019-12-14 12:30:00Z
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