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香港デモ、収束見えず 警察批判に軸 - 日本経済新聞

香港デモ、収束見えず 警察批判に軸 - 日本経済新聞

【香港=木原雄士】香港の民主派団体は21日、「逃亡犯条例」改正案に反対する大規模デモを再び実施した。主催者発表によると、約43万人が参加した。香港政府が条例改正を事実上、断念したため、デモ隊と衝突を繰り返す警察への批判に軸足を移した。香港政府や警察を支持する親中派も20日に集会を開いた。市民の分断が深まり、対立が収まる兆しは見えない。

幹線道路を行進するデモ参加者(21日、香港)

幹線道路を行進するデモ参加者(21日、香港)

デモは「民間人権陣線」が呼び掛けた。同団体は6月には100万~200万人規模の大規模デモを主催した。警察は立法会(議会)や政府施設がある金鐘(アドミラルティ)の手前でデモを終えるよう指示したが、デモ参加者は行進を続け、デモが許可されていない幹線道路を一時占拠した。

デモが収まらない背景には、6月にデモ隊を催涙弾などで強制排除した警察への強い不信感がある。香港中文大学の馬嶽准教授は「最近の抗議活動の焦点は条例案そのものから警察の暴力行為に移ってきた」と話す。民主派は警察の行為を調べる独立委員会の設置や、デモを「暴動」とした政府見解の取り消しなどを求めているが、政府はいずれも拒んでいる。

最近のデモでは若者と警察の衝突が常態化し、双方が批判し合う事態となっている。香港の政治リスクコンサルティング会社、スティーブ・ビッカーズ・アンド・アソシエーツは「香港政府は運動家が過激な暴力行為に走れば一般市民から信用を失い、警察の取り締まりを正当化できると考えている」と解説する。

香港中文大の馬氏は「一連のデモの根底には、香港の自由や自治が侵されているとの懸念がある。条例改正は抗議のきっかけにすぎない」とみる。デモ参加者は有権者が1人1票を投じる普通選挙の導入なども求めている。馬氏は「多くの人が政治システムが根本的な原因だと主張している。市民の懸念に対処するには政治改革が不可欠だ」と話す。

一方、20日の親中派の集会には主催者調べで31万6千人(警察発表は10万3千人)が参加した。

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2019-07-21 13:24:00Z
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47599570R20C19A7FF8000/



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