今年の1月に行なわれたCES 2020にて、AMDはZen 2アーキテクチャーを採用し、コンシューマー向けのモバイルCPUとしては初めて7nmプロセスで製造する第3世代Ryzen 4000シリーズ モバイル・プロセッサー(以下、Ryzen 4000シリーズ)を発表。
プロセスルールが微細化したことで省電力化、発熱量の低下、クロックの向上、コア数の向上が実現し、従来のRaven Ridge/Picasso世代のCPUよりも大幅に性能が向上。ライバルIntelのIce Lake世代のCPUよりもCPU性能、GPU性能どちらも上回っているとし、ゲーミング用途でも注目を集め、数多くのメーカーが搭載ノートPCを発売した。
しかし、製品が多いため実際にどのモデルを買えば、どういったゲームが快適に動作するのか分からない人も多いだろう。Ryzen 4000シリーズのCPUは大別してTDP15Wの省電力モデルであるUシリーズと、CPUとは別のGPU(dGPU)を搭載することを前提としたTDP45WのHシリーズがある。今回はその異なるCPUを採用したノートPCを2台用意して、複数のPCゲームの動作をチェック。
もちろん、パーツ構成や筐体の素材、メーカーごとのBIOS調整により、多少スコアーの上下もあるが、ゲーム用途も考慮してRyzen 4000シリーズ搭載ノートPCを選ぶ参考にして欲しい。
144Hz&FreeSync対応ディスプレー搭載で
15万円以下とコスパの高いゲーミングノートPC
検証の前に簡単に今回検証に使用したノートPCを紹介したい。MSIの「Bravo-15-A4DDR-056JP」(以下、Bravo-15)は、CPUに「Ryzen 7 4800H」(8コア/16スレッド、2.9~4.2GHz)、GPUにAMD「Radeon RX 5500M」(4GB GDDR6)を採用した15.6インチのゲーミングノートPC。実売価格は14万3800円前後。
MSIのBravo 15シリーズには、CPUに「Ryzen 5 4600H」(6コア/12スレッド、3.0~4.0GHz)を採用する「Bravo-15-A4DCR-058JP」もあるが、こちらはGPUも「Radeon RX 5300M」になる下位モデルで実売価格11万9800円前後。
本機は最薄部4.9mmの狭額縁ベゼルを採用し、ディスプレーはリフレッシュレートが144Hz、画面のカク付き(スタッタリング)やちらつき(ティアリング)を抑えるディスプレー同期技術FreeSyncに対応する。
メモリーは16GB(DDR4-3200)で、ストレージは512GB SSD(NVMe M.2)を搭載。また、複数のヒートパイプと2基のファンでCPUとGPUの熱を外部へ排出する強力な冷却システム「COOLER BOOST 5」も実装する。
システム管理ソフトの「Dragon Center」を備え、ゲーム向けに最適化する「Gaming Mode」などに手早く切り換えできたり、パフォーマンスの監視、スクリーンショットの撮影などが行なえる。
3Dサウンドテクノロジー分野で優れた実績を持つA-Volute社のサウンドユーティリティソフト「Nahimic 3」により、迫力あるバーチャルサラウンドも実現。ヘッドホン出力端子は、ハイレゾオーディオに対応。ハイレゾ対応のイヤホンやヘッドホンにて、高音質な音楽も楽しめる。
さらに、無線LANは最新のWi-Fi 6にも対応。2×2接続が行なえるので、最大1.2Gbps(理論値)と有線LAN並みの速度を実現する。
ディスプレー | 15.6インチM (1920×1080ドット、ノングレア、144Hz対応) |
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CPU | AMD「Ryzen 7 4800H」 (8コア/16スレッド、2.9~4.2GHz) |
GPU | AMD「Radeon RX 5500M」 (4GB GDDR6) |
メモリー | 16GB (DDR4-3200) |
ストレージ | 512GB SSD (NVMe M.2) |
通信機能 | Intel「AX200」 (IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax 2×2)、 Bluetooth 5.1 |
インターフェース | HDMI出力、USB3.0 Type-C×2、USB3.0 Type-A×2、ギガビットLAN他 |
サイズ/重量 | 約359(W)×254(D)×21.7(H)mm/約1.96kg |
OS | Windows 10 Home(64ビット) |
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