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プロダクトライフサイクルの5つの流れと戦略を紹介 - マイナビニュース

プロダクトライフサイクルとは、製品が市場に出始めてから衰退するまでのサイクルを示したものです。

プロダクトライフサイクルは、商品が市場に出てからのサイクルを導入期、成長期、成熟期、飽和期、衰退期の5つの分岐点に分けて考察します。そして、それぞれの期間において企業の取るべき最適な企業戦略は異なります。

本稿では、プロダクトライフサイクルのそれぞれのフェーズにおける意味などをを解説します。

プロダクトライフサイクルを理解するメリット

まずはプロダクトライフサイクルを理解するメリットを3つご紹介します。このメリットを見れば、商品を扱う企業がなぜプロダクトライフサイクルを念頭に置いて戦略を立てる必要があるかが理解できると思います。

客観的に見られる

プロダクトライフサイクルは自社の商品そのものではなく、市場における商品のライフサイクルを示したものになります。プロダクトライフサイクルに当てはめることで自社の製品に問題があるのか、それとも市場全体の需要が減少しているのかを客観的に把握することが可能です。

コスト削減につながる

プロダクトライフサイクルを理解すれば無駄なコストを減らし、コスト管理をすることが可能です。プロダクトライフサイクルは商品のライフサイクルを5つの転換期に分けており、その期間によって企業の取るべき戦略は異なります。プロダクトライフサイクルを理解していないと、需要が頭打ちになったタイミングで余計な広告費をかけるなど、無駄にコストをかけてしまう可能性があります。

それぞれの期間に応じて取るべき戦略、販売コストなどを予測できるためコスト管理にも役立ちます。

利益につながる

プロダクトライフサイクルを用いれば、広告やデザイン・機能の追加、市場からの撤退といった最適な戦略を取ることができ、利益の拡大につながります。成長期には人件費や広告費をかけて売上を伸ばし、飽和期・衰退期には事業拡大コストを削減することで、効率よく利益をあげられるようになるでしょう。

プロダクトライフサイクルの5つの流れと戦略

では、実際のプロダクトライフサイクルの流れと戦略について確認していきましょう。

流れ1:導入期

プロダクトライフサイクルにおける導入期は、商品が市場に出始めた初期の段階です。

この時期には商品が市場でほとんど認知されていません。商品の存在自体が知られていないので、その商品によってどのような効果が得られるかをユーザーは知らない状態にあります。

導入期には商品を知ってもらうことが重要です。そのため広告や無料サンプルの送付などによって商品認知を上げる戦略が必要になります。そして、広告費が多くかかる一方で売上が上がりにくいため、商品単位でみると利益があまり出ないのが一般的です。

導入期に商品を知っている消費者は最新技術や革新的なアイデアに敏感なマニアックな層が多いです。そのため、機能面を全面に出した広告が有効になります。

流れ2:成長期

成長期はプロダクトライフサイクルの中で商品が多くの消費者に届き始める段階です。

この時期にはティッピング・ポイントと呼ばれる転換点を期に人気が急上昇し、商品の売上が急成長をします。導入期と比較して競合が少しずつ増えていきますが、市場に参入していると大きな売上・利益をあげることが可能です。 成長期には商品の人気が急上昇し需要が爆発的に増加するため、適切な在庫管理が重要になります。

また、商品の市場での認知に気づいた競合他社が参入してくる段階でもあるため、競合他社の商品や戦略を研究しながら差別化を図る必要があります。事業規模を拡大することで大きな売上・利益を確保できる局面であるため、思いきった戦略も必要になってくるかもしれません。

流れ3:成熟期

プロダクトライフサイクルにおける成熟期は、商品の売上の伸びが鈍化していく段階です。

この時期には既に多数の競合他社が市場に参入しているため、商品の人気が各社ごとに分散しています。市場に参入する企業はデザインや機能面で差別化を図ります。利益・売上ともに成長期と比較して出にくくなるのが成熟期の特徴になります。

成熟期には激しい価格競争が起こるため、巨大な生産工場を持ち低コストで商品を生産することが可能な上位企業が有利になります。上位企業はその商品の市場でのシェアを獲得するために競合の買収や多様なデザイン・機能を持つ商品の開発をします。

シェアの小さい企業は、生き残りをかけて上位企業の買収を受けたり、商品の中でもニッチな分野を攻めたりするなどの戦略を取ります。

流れ4:飽和期

飽和期はプロダクトライフサイクルの中で需要が頭打ちになる段階です。

この時期には商品のニーズそのものが頭打ちになるので、どの企業でも売上が伸び悩みます。消費者は低価格の商品へ流れる傾向が強く、低価格戦略を打ち出すことのできる上位企業にその商品の市場でのシェアが固まってきます。

飽和期には新しく商品を購入する消費者が現れづらいため、企業はリピート戦略を取ります。既にその商品を購入したことのあるユーザーが買い替えをする際に、再び自社の商品を購入してもらえるような囲い込みをします。具体的には、長く商品を使用してくれた消費者への特別なクーポンの発行などです。

商品を新しく購入する消費者が増えにくい市場では、他社へ顧客が流れることは大きな損失になるため顧客をつなぎ止める戦略に資本を投下することになります。

流れ5:衰退期

衰退期はプロダクトライフサイクルの中で市場での商品ニーズが大きく減少していく段階です。

この時期にはその商品と同じ機能・役割を果たす全く新しい製品が誕生することになります。商品の需要そのものが大きく減少するので、新しく市場に参入する競合他社が減り、市場から撤退する企業も増えていきます。

衰退期には長年商品を使用する消費者に対しての保守・サポート、メンテナンスといったサービスが中心となります。

商品への需要そのものが減少しているので、広告戦略を使って売上を伸ばすことは難しいです。飽和期と同様にリピートユーザーを囲いこむのが中心の戦略となります。また、その商品への需要が落ちていることから、全く新しい領域への参入を検討する必要があります。

プロダクトライフサイクルを理解しよう

プロダクトライフサイクルを理解することで商品の生産、販売による利益の拡大を効率よく行うことが可能です。特に企業が追求する利益面に関してプロダクトライフサイクルは有効な考え方です。

また、プロダクトライフサイクルはマーケティング部や企画部だけでなくあらゆる場面で応用が効きます。商品を販売する営業職であっても、自社の取り扱う商品そのものが市場でどのような位置づけにあるのかを把握することは非常に重要になります。

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September 21, 2020 at 08:52AM
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